前回までの工程は…
断熱工事についてでした。非常に多くの方に読んでいただけたようでして、いつもよりもPV数がとても多かったです。やはり近年は家の断熱を気にされる方が多くなってきているようですね。
さて、その関心度の高い前回の記事と比べると恐らくPV数はダダ下がるであろう、電気、ガス、水道の配管工事についてのレポートです。
このブログは、実際にヘーベルハウスが建つまでにどんな工事が行われるのか?ってことを事実ベースにレポートすること…たとえPV数が稼げなくても、地味な工事もちゃんとレポートしますよ!
ヘーベルハウスの配管の特徴
住宅には絶対に欠かせない設備。それが電気、水道、ガス(オール電化なら要らないけど)の配管です。
断熱工事が終わった我が家は、これらの配管工事が行われることとなりました。
基礎下には配管を通さない
ヘーベルハウスの2020年以降のFREX Axiiiモデルでは基本的に基礎に配管のための穴を空けません。
この写真の様に、住宅建築において基礎に穴を空けて配管を通すケースもありますが、ヘーベルハウスでは基礎下には配管を一切通さない設計となっています(平屋の場合はこの限りではないそうです)。
基礎上の1階床はへーベル版で覆われてしまうため、メンテナンス性を考えると必然的にそうなるのでしょう。配管交換のために床へーベル版を外すって大工事になりますしね。
※平屋の場合は、床下点検口を作って、基礎下に潜れるようにするそうです
パイプスペースが不要
もう一つ、ヘーベルハウスの配管の特徴として、専用のパイプスペースが不要です。
ヘーベルハウスは鉄骨造というのもあり、そもそも壁が厚いので、室内側の石膏ボードと外壁の間に各種配管を通すのに十分なスペースがあります。
この配管分のスペースに断熱材を敷き詰めれば、更に断熱性能の高いヘーベルハウスができるという考え方もありますが、その話はいったん置いておいて…
一般的な木造住宅やRC造住宅では、壁の中に配管を通すのは一般的ではなく(電気配線くらいなら一般的な木造住宅でも壁の中に通しますが、排水管の様な太い配管を壁の中に通すことはあまりありません)、専用のパイプスペース(PSと図面上は表記されています)を作って上階から下階へ配管を通すケースが多いです。ヘーベルハウスではこのパイプスペースをわざわざ取らなくてよいというは、一つの設計上のメリットにもなります。
配管施工の様子
では、実際に我が家の配管工事の様子を写真を添えてお見せします。
給水管
施工しているお兄さんが超イケメンだったのですが、流石に顔出しはできないのでご了承ください。
そして、施工しているお兄さんではなく右上の配管に注目。
以前、天井からぶら下がっているこれは何じゃらほいなんて言っていましたが、この正体はガス給湯器につながる配管の集合点だったのですね。なんて名前なのか聞き忘れました。
2020年11月15日追記
Twitterでこの部材はヘッダーという部材だと教えてもらいました。ウォーターハンマー抑止にも役に立つそうです。
お湯はピンクの配管、冷水は水色の配管となっています。
こんな風に一つ一つに、どこにつながっているかシールが貼ってあります。
興味深いのは、野外水栓につながる部分はここに水栓弁がついている点ですね。凍結対策で元栓を閉める場合は、天井にある点検口からここにアクセスして、この弁を閉じることができる様です。まあ、神奈川南部だとなかなか出番もないとは思いますが…
冷水の一番左の少し太いパイプは、水道管から水を引き込んでいるパイプです。
これらの水道用配管は、壁沿いではなく必要な所の床に穴を空けてダイレクトに各階に引き込んでいます。
3階にあるキッチンには最短距離を通る様に、2階の内壁の中を通す設計になっており、2階の現在何もない地面から飛び出しています。これはこれでなかなか奇妙な光景です。
水道管を最短距離で通すのは、水圧の都合上無駄に水道管の距離を取らない方が良いためだとのことでした。
浴室ユニットと洗面台部分は床下点検口が付く都合上、フロアレベルが下がっています。ユニットバスが2階以上にある場合、その下の階の天井高が下がるのでプラン作成時には注意する必要があります。
エアコンの隠ぺい配管
我が家はエアコンの隠ぺい配管を採用しました。
エアコンの室外機は1階裏庭に2つ(1階及び2階のエアコン用)と、3階バルコニーに1つ(3階エアコン用)という構成になっています。
そのため、1階と2階の隠ぺい配管が1階へ集約され、3階は3階バルコニーへ隠ぺい配管が施工されます。
3階隠ぺい配管
3階のエアコン接地面のエアコン用隠ぺい配管がこちらになります。
この白く太い配管がエアコン用の配管です。
壁付けされるエアコンの背面にあたる部分まで配管が延びていますが、この配管は天井裏を通ってバルコニー側へと延びていきます。
天井裏を通った配管はバルコニーの室外機がある壁の裏にまで延ばされ、壁に開けた穴を通って外側に出ます。
バルコニー側から見ると、このようにエアコン配管が飛び出しています。
追々、室外機が設置され配管が結合される予定です。
2階エアコン配管
2階エアコンはフロアの中心部の壁に設置されるため、1階から2階へ、壁が建つ部分の床を突き抜けて生えてくるように設置されます。まるで巨大チンアナゴですね。
1階エアコン配管
1階エアコンは、室外機が設置される壁のすぐ裏の壁に設置されますが、2階のエアコンの室外機も1階の裏庭室外機を利用するため、2階でチンアナゴの様に飛び出した配管を終端させます。
2階のエアコンは、1階から見るとガレージ上に設置されているため、ガレージの天井裏を通って、1階室内に入ってきます。このように断熱材を突き抜けて室内に入ってくるので、防水テープでしっかりと気密処理を実施しています。
ガス配管
我が家はオール電化ではなく、ガス給湯器とガスコンロを採用しているため、都市ガスも引き込んでいます。
都市ガスは外部のガス管から室内に引き込み、室内でガス給湯器とキッチンへと配管を延ばします。
慣例上、ガス配管は黄色で表示されるようですね。道路の地下に通っている都市ガス本管も黄色い表示がありました。
ガス管はクリーム色の蛇腹ホースに包まれて室内を通ります。
外壁から室内に壁に穴を空けてガス管を通している箇所がこちらの写真になります。
部分的に金属蛇腹のホースで補強されていますね。何故なのかは聞いていません(忙しそうだったので聞きそびれた)。
電気配管
最後に電気関係の配管となります。
メイン電力線の取り込み
まず、電気はもちろん電柱の電線から室内に取り込むわけですが、壁に電柱からの電線を分岐させたケーブルを受ける部分をあらかじめ作成します。
ちょっと見辛いですが、外壁に2つの出っ張りがあると思いますが、こちらが電線を受けるパーツです。
外部電源ケーブルを受けた壁の室内側には、メインの電源ケーブルとなる太い電源用ケーブルが設置されます。
このケーブルは、天井裏を経由してブレーカーが設置される壁の天井裏まで配線されます。
ブレーカーは追々電気設備屋さんが来た時に設置するので、いったんケーブルだけこちらに終端させています。ごっちゃごちゃで何が何だかわかりませんが、オレンジ色の太いケーブルと、黒の太いケーブルがメインの電力線です。
赤と緑の二色ケーブルは、各階につながるメインの電力ケーブルっぽいですね(ケーブルを辿る限りですが)。
電源ケーブルの階跨ぎ
これらのケーブルは、各階への配線されていくわけですが、ヘーベルハウスでは階をまたぐ場合のための専用PSパーツが壁際の梁に取り付けられていて、この部分だけ床へーベル版もありません。
これがこのように配線でいっぱいになります。
分岐先の配線
電源ケーブルは、各階のコンセントへの配線や、照明用の配線、電気スイッチの配線等多岐にわたります。
観察する限りで分かった範囲での電源ケーブルのご紹介をします。
なお、使用している電源ケーブルは以下の製品でした。
コンセント給電
コンセントに給電するケーブルは、どうやら太めのグレーのケーブルのようです。この写真では、カップボードの裏にあるコンセントの位置に設置されているため、そのように判断できます。
照明用給電
黄色いケーブルが見えますが、これは位置的にダウンライトの配置場所と重なりますので、おそらく天井照明用の配線ケーブルだと思われます。
TVアンテナ線
テレビの背面には、電源コンセントと情報コンセント(RJ45口です)、そしてテレビアンテナ口がきます。
恐らくグレーは他と同様にコンセント電源、黒はTVアンテナ用の配線、他はわかりません。
黒がアンテナ用であると言えるのは、アンテナ基部からケーブルが延びていたから…
我が家は光テレビを採用する予定なので、基本的にTVアンテナは使わないつもりなのですが、後々気が変わってアンテナを取り付ける際には、一般のアンテナ施工業者では取付ができないそうで、あらかじめアンテナ基部と配線だけは済ませてもらうことにしました。衛星放送アンテナを付けたくなったら、敷設したケーブルにアンテナをつないで貰うだけでOKです。
LAN配線
今回、情報分電盤(要はただのスイッチングハブなのですが…)から、各部屋にUTPケーブルを配線してもらっています。
このUTPケーブルですが、カテゴリー5eでした。イマドキはせめてカテゴリー6を標準にしてもらいたいものです…(確認し忘れた)
UTPケーブルのカテゴリについて詳しくは以下のサイトが解り易いです。
まとめ
以上、今回は室内の各種配線・配管施工の様子をレポートしました。
施工に立ち会えなかったので、詳しく施工現場は見ることができなかった上に、電気工事関係はそんなに知識がないため、ただ見たことをつらつら書いただけでしたが、多少は参考になりましたでしょうか。
次回は、いよいよヘーベルハウスの外壁塗装のレポートになります。
お楽しみに。
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