先日、興味深いブログ記事があり、Twitter上で若干ざわざわしていたので、私なりの考察を書いてみようと思います。
まあ、まずは以下の記事を読んでみてください。
消えた時様に一応魚拓も取っておきます。
家を建てた施主たちが、家について発信しているブログは、一部では施主ブログなんて呼ばれています。
このブログもそうですね。
このブログに検索や何かで辿り着いた人は、ヘーベルハウスについて検索しているうちに見つけてくださって読んでくれているのだと思います。
さて、上記のブログは設計事務所を経営される建築家の方が書かれた記事です。
業界では知名度もある優秀な建築家の方です。
読まれた方によって捉え方は色々あるでしょうが、私なりに要約すると…
匿名の一施主が玉石混淆の情報発信をしているブログを読んで情報収集するよりも、実績のあるプロの情報発信を参考に家造りを考えてほしい
つまり、こういうことが言いたいのだろうということが伝わってきます。
建築というのは、意匠性だけではなく、構造的な要件や法的な要件を満たしつつ、近年では気密性や断熱性と言った性能要件、部材の耐久性など様々な部分で専門的な知識や技術を要する分野でして、素人が簡単に作れるようなものではないのは確かです。
私自身、建築学科を卒業しており、令和二年の改正前の条件で二級建築士受験資格を持っていますので、その辺の事は重々承知しています。
この建築家の意見について、言いたかったことの意味は理解しているつもりです。
実際、施主ブログを名乗りつつただのアフィリエイト目的のまとめサイトであったり、施主のフリしたステマの様なブログ、ポジショントークブログは溢れているわけで、人気のあるブロガーが誤った情報を発信してしまった際に、それを盲目的に信じてしまう読者がいることも懸念されているのだろうということはよくわかります。
では、資格を持ったプロが情報発信している建築情報にしか価値はないのか?
私は答えは否だと思います。
みなさん、家電やその他色々買い物をする際に口コミなんかを調べたりしませんか?
私は視聴したことはないのですが、YouTubeなんかでは家電の比較をして解説している動画なんかが人気があると聞いています。
住宅業界はクレーム産業とも言われるくらい、トラブルが多いことでも知られています。
ちょっと古い情報ですけど…
大きなお金は動くし、トラブルも多いとなれば、消費者としては少しでも情報収集しようと躍起になりますよね。
私の様なインターネット老人会側の人間ですと、ネット上の口コミは便所の落書き感覚で、とりあえず見るけど本気にしない程度のスタンスではありますが、それでもその口コミから色々情報のソースを辿って、本当に有益な情報であればきちんと判断材料とすることはもちろんあります。
家と言うのは、人生で大きな買い物のトップに来るほどの大きなお金が動くイベントです。であるからこそ、このインターネット時代に少しでも多くの情報を収集して、「失敗しない」ために努力するのが消費者の姿ではないでしょうか。
私は、素人が発信する施主ブログは、所謂「口コミ」と思って読むのが良いと思っています。
口コミサイトにもサクラは混じっていますし、業者側の自演書き込みなんかも混じっています。
少ない口コミだけを鵜呑みにするのは、ネットリテラシーの欠如と言って差し支えはないでしょう。一次ソースの確認はネットリテラシーの基本ですからね。
素人ですから、認識の誤りからくる間違った理解などもあるでしょう。
しかし、プロが書いた「売り主」側の情報だけではなく、それを実際に建てた「消費者」側の見解もないと、買い物としての情報収集には不足するわけですね。
私自身、ヘーベルハウスを選びましたが、建築関係に知人・友人も多いのでその方面(売り主視点)の情報ももちろん集めましたし、逆に消費者側の施主ブロガーの記事も色々読ませてもらいました。
実際に使用している「素人」の感覚や感想というのは、プロにはない視点があって、そこには気付きがあります。
まあ、今回の掲載したブログはいささか物議を醸していますが、表現の乱暴さについては敢えて触れませんが、実務者が発信するプロの情報ももちろん大事ですが、消費者である施主が発信する「口コミ」ともいえる、施主ブログにもちゃんと価値があると思うよっていうお話でした。