へーベルハウス建築記@神奈川県川崎市

神奈川県川崎市に旭化成へーベルハウスの家を建てた記録

ヘーベルハウス建築記@神奈川県川崎市

2020年7月6日 家、倒壊の危機

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衝撃的なタイトルを書きましたが、現在我が家は倒壊の危機と言える施工ミスが発覚し、大変な騒ぎとなっています。

Twitterで呟いたら、インプレッションが物凄いことになっていたので、憶測が広まる前に起こった事実を書こうと思います。

本当は対処方針が決まってからすべてを書こうと思ったのですが、上記Twitterの投稿だけ見て「ヘーベルハウスはダメだ!」という評判が広がることを防ぎたいというのがその意図です。

私も安易に呟いてしまったことを後悔しております。

 

ただ、確実に言えることは以下の通りです。

  • ヘーベルハウスの設計ミスや施工ミスではない
  • ヘーベルハウス側は起こってしまった事実を一切包み隠さず報告してくれ、終始誠実に対応してくれているため、施主である私は全く不安も不満も怒りもない

 

家の構造に影響を与える重大な過失

我が家の新築工事は、2020年発売のヘーベルハウスの新商品である『FREX AXiii(フレックスアクシー)』の、神奈川県川崎市第一号施工例というのもあり、ヘーベルハウス川崎支店としても力を入れてくれており、支店最高の設計士や、実際に施工にあたる工事店や現場監督も最高のスタッフをアサインするという力の入れようです。

基礎工事にしても、同業者が「ああ、あそこの業者さんなら間違いない」と口をそろえる優秀な業者であり、実に順調に工事は進んでおり、先日ちょっとした施工ミスも見つかりましたが、大した問題はなく直ちに是正され一安心していました。

 

ちょっとした施工ミス

詳細は以下の記事にまとめていますが、簡単にまとめますと…

  • ガレージシャッターの施工位置が間違っていた
  • ミス発覚から1週間以内の直ちに是正された

ヘーベルハウス側は終始真摯に対応してくれて、我々施主としましては全く不満のない対応をしてくれたという意味で、今回のミスは施工担当者と旭化成ホームズ社に対する信頼をさらに深める結果となりました。

www.colonel-zubrowka.com 

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小さなミスに隠れていた重大な施工ミス

7月6日月曜日、一本の現場監督からの電話で事態が発覚しました。

上記シャッター施工ミスの是正工事後の、現場監督のチェックを6日月曜日の昼間に実施したそうですが、そこで重大な問題を見つけてしまったという一報でした。

シャッター施工の外注業者(旭化成ホームズから請負工事を任されている業者)の施工に重大なミスがあった

現場監督の落ち込んだ声での報告に、内心穏やかではなかったというのは正直なところです。いったい何があったのか。

 

報告された事実を掻い摘んで説明しますと以下の通りでした。

シャッター施工をするにあたって、基礎の一部がシャッターに干渉してしまうため、施工業者がヘーベルハウスに確認を取らずに勝手に基礎コンクリートを削った

とのことです。

ヘーベルハウスは最強の防御力を誇る堅牢さがその売りです。

そのヘーベルハウスの防御力の源の一つである「基礎

その基礎を勝手に削ったとなれば、これは構造力が落ちるということを意味します。

この事実を確認した現場監督は、直ちに社内で緊急会議を開催。旭化成ホームズの本社からも専門のチームが派遣されたというわけですから、大ごとです。

 

事態の深刻さ

その日はいつもより少し早く会社を出て、帰りに現場に立ち寄ってくることにしました。

これは私が現場で実際に撮影した写真です。

露出したマイティセッター

露出したマイティセッター

削り取られた基礎コン

削り取られた基礎コン

我が家の工事現場にリヴァイ兵長が来てコンクリートを切り取ったのだろうかと言うくらいにスパッとコンクリートが無くなっておりました。

これは確かにタダことではない…

 

何が不味いのか?

今回削られたコンクリートですが、場所が非常に不味いわけです。

まず、ここは家の構造を支える重要な重量鉄骨の柱を支える基礎部分です。

ヘーベルハウスの鉄骨はラーメン構造であり、柱が家の構造体となっています。その柱を支える土台となる基礎が弱ければ、最悪家が倒壊することもあり得るわけです。

suumo.jp

 

ヘーベルハウスの柱を支える基礎の構造

この部分の基礎コンクリートは、構造体の柱を支えるマイティーセッターと呼ばれる金物がコンクリートに接合されます。

マイティーセッター

マイティーセッター

マイティーセッターのアンカーボルトを受けるのが、この基礎部分です。

この基礎コンクリートの中はこういう構造になっています。

我が家の基礎も、このように作られてきました。

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実際に我が家の工事現場での基礎部分の変遷を見ていきましょう。

ビルの工事現場で見かけるレベルの太い配筋で、鉄骨柱を支える土台の基礎配筋が組まれます。

柱を支える土台の基礎配筋

柱を支える土台の基礎配筋

アンカーボルトを配筋とコンクリートに一体化させるベースを組み、コンクリートを打ち込みます。

マイティーセッターの基部となる部分

マイティーセッターの基部となる部分

鉄骨を支えるアンカーボルトが、強固なコンクリート基礎から生えています。

鉄骨柱を支えるアンカーボルトの受け側

鉄骨柱を支えるアンカーボルトの受け側

マイティーセッター

マイティーセッターの完成

鉄骨柱が据え付けられるという流れになります。

 

かぶり厚さの不足による強度の低下が問題

マイティーセッターの赤い土台が露出している部分については、後からモルタルで隠しているだけなので、それ自体はもう一度モルタルを被せれば問題はありませんが、先ほど掲載した写真の通り、削った部分が不味かった。

鉄筋からコンクリート表面までの最短距離を『かぶり厚』と呼びます。

このかぶり厚ですが、鉄筋の酸化を防ぐためにアルカリ性のコンクリートでシールドすることで、鉄筋の酸化による劣化を防ぎ、構造力を維持する目的があります。

これは、建築基準法でも最低限のかぶり厚が指定されています。

 

https://www.nikkenren.com/publication/pdf.php?id=64&fi=469&pdf=1.nikkenrenhyojunzu_20170307.pdf

鉄筋コンクリート配筋標準図(1) - 一般社団法人 日本建設業連合会より

専門的なことは以下のブログが解り易いので興味がある方はご覧ください。

kentiku-kouzou.jp

 

シャッター業者が勝手に基礎コンクリートを削ったことで、以下の問題が起こりました

  • 一番重要な構造体が乗る柱基礎のコンクリートを削った
  • かぶり厚が基準を満たさなくなった
  • かぶり厚が足りないことで、基礎配筋の鉄筋が錆てしまう恐れがある
  • 必要な強度が維持できず、災害時に基礎損壊による倒壊の原因になる

これは大問題になるわけです。

 

想定される最悪の事態

コンクリートが削られただけだから、削られた部分にコンクリートをパテの様に後から盛ればいいんじゃない?と考えがちですが、コンクリートの打ち継ぎ部分はクラックの発生原因にもなりやすいため、ヘーベルハウスでは基礎コンクリートは一回で打ちます。

後から打ち継ぎで何とかしてしまうと、後から打ったコンクリートだけ剥がれ落ちる恐れがあります。それでは構造力の維持の部分で問題があるでしょう。

 

つまり、最悪の場合この基礎部分のコンクリートを全部打ち直す必要があります。

基礎の打ち直しとはつまり、

組み上がった家を、いったんすべて解体してコンクリート基礎を作り直すところからやり直す

ということです。

 

ヘーベルハウスの対応

第一報の電話連絡を受けたとき、正直担当の監督は下手したら首吊っちゃうんじゃないか?と心配になるほどに弱っていました。

経緯の説明を受け、私がまず抱いた印象は…

  • シャッター施工やった奴は素人?建設業やってる人間なら、家の基礎コンクリートを削ろうなんて発想にならんぞ?
  • シャッター施工は確かにへーベルの下請けが実施しているので、ヘーベルハウス側の監督責任ではあるけど、普通元受けに許可を得ずに勝手に構造に手を入れるか?
  • へーベルさんもとんだ貰い事故だなこりゃ…

でした。

ただ、これってしれっとコンクリートを打ち継ぎしてわからないようにして、なかったことにもできることなんですね。

でも、それをやらなかった。そして、発覚したその日にまずは第一報として報告をしてくれたことが、私の中では「流石ヘーベルハウスだ。」と思いました。

 

やらかして、とりあえず伏せて、対策を考えてから報告ってやると、どうしても「発生してすぐに報告しないって、どうにかして誤魔化そうとしてたの?」って思ってしまいます。

私も業界は別でも、部下にも自分自身にも、やらかしたらまずはすぐに報告するようにと口を酸っぱくしています。

 

まとめ

というわけで、家の重要な基礎部分を勝手に損壊させられたわけですね。

これは実は大変なことです。

しかし、私は正直あまり焦っていないです。

今までの対応を見ていても、ヘーベルハウス川崎支店さんは誠意をもって対応してくれることが分かっているから。

これが原因で工期が伸びたとしても、今現在の住まいはただの賃貸で、家を建てなければまだまだ暫く住んでいたはずの賃貸です。住宅ローンが始まってしまうってことにさえならなければ、別に追加費用が余計にかかるということもなく、特段困ることもない訳です。

 

そして、仮に一度解体からの基礎からのやり直しとなったとしても、私としては

「まさかの新築住宅建築を2回見られる上に、ヘーベルハウスの解体現場も見られるのか!」

と思うと、それはそれで面白い経験になると思ってしまう不謹慎さです。

問題は上棟祭はもう一回やっていいのか?という点でしょうか。ん?基礎からなら地鎮祭もやり直しか?

 

勿論、解体費用やら再建築費用はやらかした業者持ちですよ。寛容さと甘さは違いますからね。

 

というわけで、今回の対応について私のポリシーを以下の名言をもって表現させていただきます。

私はシェーンコップを信じる。これはこの作戦の大前提だ、だから最後まで信じてみることにするさ。

ヤン・ウェンリー 

 次回

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