去る3月8日の日曜日。
この日は旭化成ホームズフィナンシャルとの、土地つなぎ融資の金銭消費貸借契約日でした。
といっても、事前に書類が郵送で届き、その当日は約束の時間に先方から電話が来て、本人確認の上で電話口でローンの重要事項説明をされて終わりという、なんとも現代的な契約でした。
昔は対面契約が必須だったような気がしますが、規制緩和になったのでしょうかね。
そんなこんなで、無事に?土地つなぎ融資の契約は完了し、後は融資実行日…つまり土地決済日を決めるだけということに。
そして3月10日に、土地を仲介してくれた三井住友トラスト不動産の担当者から連絡が入り、某日に融資実行同時決済となる旨連絡が来ました。
流石にこれは立ち合いが必要なので、有給取得となります。
土地決済の流れ
土地の決済って言っても、具体的に何するの?というお話になるかと思いますが、簡単に。
既に1月に土地の購入契約を締結していますが、数千万の現金がポンと用意できる人を除き、住宅ローンを利用する人は土地を買うための融資を受ける必要があります。
今回我が家は土地と建物を一本のローンで購入するため、先に買わないとならない土地を購入するために、「土地つなぎ融資」という仕組みを利用しました。
土地つなぎ融資とは?
一般的に住宅というのは、家が完成し引き渡されるときにお金を払い、自分のものになります。
伝統的な工事会社ですと…
- 工事開始前に「着工金」
- 上棟時に「中間金」
- 竣工時に「竣工金」
と数回に分けて建築費用を払います。
普通の買い物だと、一回でポンと払うのが普通ですが、建築業界はこういう慣例が残っています。
建築に着工してから出来上がるまで数か月かかるわけですが、出来上がるまで全く入金がないと、財政的余裕がない建設会社だと職人さんに給料が払えなくなるので、何回かに分けて費用を払うという文化なんだそうです。
ちなみに、旭化成ホームズの場合は完成引渡時に一括でお支払いできますので、何度も小分けに払う必要がないです。流石大企業ですね。
話が若干逸れましたが、家を建てるためには土地が必要ですが、土地から購入する人も多くいると思います。我が家もそうです。
土地と住宅で別々に住宅ローンを組むこともできますが、土地と住宅を合わせて一本の住宅ローンを組むこともできます。
とはいえ、土地を購入しないとその土地の所有者が自分にならないので、建物を建てられません。
つまり、先に土地代を払わねばならないわけで、2000万円の土地と3000万円の建物合わせて5000万円で住宅ローンを組むとして、土地を購入するための2000万円を先に融資してもらうというのが、土地つなぎ融資になります。
先ほど述べました、着工金やら上棟金やらと分割で支払う場合もつなぎ融資で支払うことに対応している住宅ローンもありますので、そういうハウスメーカーで建てる方は住宅ローンを選ぶ際にそのあたりの条件もちゃんと確認してください。
土地つなぎ融資の内容
というわけで、我が家も今回土地つなぎ融資を利用して土地を先に購入してしまうわけですが、この土地つなぎ融資ってのはどういう仕組みかといいますと、我が家の場合9月末に完成予定で、その際に建築費用をヘーベルハウスに支払います。
つまり、その時まで住宅ローンは実行されないのですが、土地つなぎ融資で土地の分を先に借りますので、当然借りたお金は返済が発生します。
ローン会社によりますが、今回利用しました旭化成ホームズフィナンシャルの住宅ローンですと、土地つなぎ融資を受けてたお金は、住宅ローン実行時まで返済が保留され、住宅ローン実行時に、つなぎ融資実行日から住宅ローン実行日までの日数分の利息を相殺するという形になるので、月々の返済がそれまでは発生しません。
家賃払いつつ住宅ローンも始まると地獄だ…という家庭もあると思いますが、そういった部分で便利な点がメリットな反面、日数分利息がかかるので(しかも住宅ローンの利率よりも高い利率です)余分な利息を払うことになる点がデメリットです。
土地決済日にやること
というわけで、土地決済日が決まりましたのでその日は会社を休んで銀行まで行きます。
数千万の大金の取引になりますので、もちろん銀行窓口での対応になります。
どんなことをするかといいますと…
- ホームズフィナンシャルから私の銀行口座に融資金額が振り込まれる
- 手付金を差し引いた土地代を土地の売り主に支払う
- 土地所有権移転登記費用を司法書士に支払う
- 土地抵当権登記費用を司法書士に支払う
- 仲介手数料を三井住友トラスト不動産に支払う
こういう流れになります。
土地代の支払い
旭化成ホームズフィナンシャルからつなぎ融資金額が全額自分の口座に振り込まれます。
この時一瞬ですが自分の口座の残高が数千万という宝くじに当たったみたいな残高表示になります。ぜひ記念に通帳を記帳しましょう!
で、そこから土地代をまず売り主に払うのですが、売り主によっては現金で寄越せという人もいるので、札束が登場することになります。
我々の売り主は銀行振り込みで良いと言ってくれているので、その場で現金を見ることもなくすぐに振り込み処理をして、口座の残高が一気に悲しいことになります。
土地の所有権を自分に変更
次に、土地を買ったわけなので所有者を変更しなければなりません。この所有権移転登記という作業を司法書士にお願いするのですが、大体は売り主の担当不動産屋か仲介不動産屋指定の司法書士が登記を実施することになります。
大体その場に司法書士も立ち会ってますので、その場で現金でお支払いします。
土地の権利書は後日送付されます(その日のうちには発行されませんので注意)。
土地の銀行の抵当を付ける
次に、銀行でお金を借りて土地を買っているわけですから、お金を返し終わるまでは銀行はその土地を担保にしているわけです。
担保にするために抵当権を付けますので、その手続きは銀行指定の司法書士が行います。そう、司法書士は二名立ち会うわけです。
そして、この司法書士にも費用を支払います。現金で。
仲介業者に手数料を払う
最後に、今回仲介してくれた不動産屋である三井住友トラスト不動産へ仲介手数料を支払います。
仲介手数料は法律で上限が決まっていまして、400万円以上の土地だと、「(売買価格×3%+6万円)+消費税」となっています。
さっきの例でいう、2000万円の土地を買った場合、726,000円の仲介手数料がMAXかかるというわけです。
IT業界だと、中堅SEで1人月100万円くらいの単価(そのSEが一か月で稼ぐ売り上げ)なのですが、不動産の仲介をやっている人は、2000万円の土地を一か月2件売れば、中堅SEの一か月の売り上げよりも高い売り上げをあげることができるんですね。
なお、全部が全部の業者が法定MAXの仲介手数料を取るわけではないので、仲介不動産屋を選ぶ際には、仲介手数料を聞いてみるのも大事です。
司法書士は自分で手配できないの?
某質問掲示板や、Twitter家系クラスタではよく見かける質問です。
司法書士費用って結構掛かるわけです。この登記関係って自分で手配した司法書士にお願いできないの(その場合費用を抑えられることがあるので)?という質問をよく見かけます。
これは業者によりけりですが、少なくとも銀行の抵当権を付ける司法書士については
銀行指定の司法書士から変更はできないと思っていた方が良いです
これには理由があるのですが、銀行はお金を貸すにあたって担保を取るため抵当権を付けるということを書いたかと思いますが、この抵当権をもし確実に付けられなかった場合、銀行は数千万円を無担保で貸してしまうというリスクを負うことになります。
つまり、銀行側はリスク回避のために提携している司法書士に確実に抵当権設定をさせるという前提で融資を行うので、ぽっと出の債務者紹介の司法書士にはやらせないんですね。
今回のまとめ
というわけで、土地決済日にやることについて今回は書きました。
大雑把にまとめると…
- ローン会社から融資金額が振り込まれる
- 土地の売り主に代金を払う
- 土地所有権変更手続き費用を司法書士に払う
- 土地抵当権設定費用を司法書士に払う
- 仲介不動産屋に仲介手数料を払う
- 住宅ローン実行時に今回のつなぎ融資の利息は清算
こんな感じですね。
すべてのケースが今回と同じやり方になるわけではありませんが、これから住宅ローンを組んで土地と建物を建てようと思っている方には、なんとなくこんな流れになるんだなと参考になったでしょうか。
では、今回はここまで。
次回