注文住宅を建てるというのは、予備知識がないとほぼほぼ初めてのことを手探りで進めていく必要があるため、非常に不安を感じるストレスのかかる作業ともいえます。
理想の家という夢の実現のためのワクワク感と、そびえ立つわけのわからない行程の数々に、心が折れそうになる人たちや、途中でやめてしまう人たちもいるようです。
今回、自分が実際に注文住宅を建てるにあたって経験してきたこと、知ったこと、そしてこれから注文住宅を建てる人たちにとって、少しでも参考になる情報を残そうという理由でこのブログを始めたわけです。
私は旭化成ホームズのヘーベルハウスで建築中なので、他のメーカーとは若干行程に違いがあるかもしれませんが、概ねこんな感じと思っていただければと思います。
というわけで、今回は少々長い記事になりそうですが、きっと役に立つであろうと思われる
注文住宅建設ってどういう手順で進んでいくの?
という観点で書かせていただこうと思います。
とはいえ、いっぺんに全部書くと強烈に長い記事になるので、数回に分けてお送りします。
一回目は
「ハウスメーカーを決めて、そのハウスメーカーと契約するまで」
という行程について書いていきたいと思います。
注文住宅建築で最初に決めること
まず、実際に注文住宅を建てようと思ったら何をするのか?
大まかに以下の三つを決める必要があります。
- 土地を決める
- ハウスメーカーを決める
- 予算を決める
この三つが決まらないと何も進みません。
土地については、親族からの贈与などで既に持っているという場合は土地決めという行程は省けます。
となると、ハウスメーカー決めと予算決めから入ると思います。
IT業界のシステム開発では、この最初の行程を要件定義とRFIなんていう行程で行います。
ハウスメーカーを選ぶ基準は?
ハウスメーカーを決定するうえで大事な要素は以下の点です。
- 自分が建てたい家に何を求めるのか?
- 絶対に必要な条件、出来たら叶えたい条件
これらをまずはしっかりと考えることです。
木造、RC、鉄骨などの構造で選ぶのか?見た目の好みで選ぶのか?勤め先の会社の優遇が利くメーカーを選ぶのか?
参考までに、なぜ私がヘーベルハウスを選んだのかについては以下の記事を読んでみてください。
資料を読んだり、実際に住宅展示場に行くと、どこのメーカーも魅力的に見えます。
当たり前です。お見合いとか合コンとかに行くときは一張羅を着ていくのと同様に、住宅展示場はそのメーカーの一張羅が並んでいるわけです。試しに聞いてみてください。このモデルハウスはいくらで建ちますか?って。大体一億円超えます。
ハウスメーカーの営業(に限らずですが)は、自分の商品を買ってもらうために必死です。他のメーカーを見ずに今決めてくださいという勢いで来る場合もあります。
我々の様に事前調査の結果で、初めからヘーベルハウスありきで考えているなら良いのでしょうが、絶対に色々なメーカーを見て回って下さい。
営業によっては、他のメーカーの悪口を言う人もいます。耳を貸さないでください。
そんなに悪いメーカーならそもそも会社が潰れています。
ハウスメーカー選びから契約までのフロー図
ここで、今回触れる行程を簡単に図にしてみました。
建築請負契約までに大まかな間取りは決めておくこと
一番最初の「要件定義とRFI行程」とその次の行程である「RFP及び入札行程」に一番時間を使ってください。この工程に1年以上費やした人も知っています。
ここでしくじると、無駄にお金がかかったり、後悔しても後戻りできなくなることがあります。
「建築請負契約」を締結すると、原則後戻りできないと思って進めるべきです。もちろん契約解除はできますが、契約解除には物凄い時間と労力と精神力を使います。
しかし、ハウスメーカーの営業は全力でこの契約を取ろうとしてきます。彼らも成績という名の生活が懸かっていますから。彼らの上司も「いつまでも悩ませないでとっとと契約書にサインさせろ!」と営業に圧をかけてきます。
逆に、ここでじっくり考えさせてくれて、ハンコを急かしてこない営業だったら、ある意味信頼できるのかもしれませんね。
ハウスメーカで悩んでいるのなら、候補のハウスメーカーに競合で設計案を出させるのも手です。
メーカーによっては提案図面を作るのに手付金5万円とか10万円払ってくれというところもあります。その代わり、契約に至らなくてもその手付金を捨てれば後腐れなく終われるという利点もありますが。
建築請負契約は納得するまでハンコを押さないこと!
ハウスメーカーを決めたら、すぐに契約…と思いがちですが、ここで気を付けるべきことが以下の点です。
- 最初の契約時に「仮契約」と言われるケースがあるが、全然仮契約じゃない
- ここでの契約の金額よりも、後工程で必ずさらに高くなると思っておくこと
- 契約を急かされて、とりあえずで納得がいかないまま契約すると、最後まで納得がいかないまま進むことになると思うこと
大体の人にとって、家づくりで気にするところは「間取り」と「設備」と「インテリア」だと思いますが、この最初の契約では「間取り」だけを決めて契約しちゃうんです!
最初の契約時の費用と、最終的な費用の乖離をどうしても避けたいと思うならば、この行程にしっかり時間を割いてじっくり検討することの大切さをご理解いただけたでしょうか?
間取りを考えるうえで大事なこと
なお、間取りの決め方で困っている方は以下の記事を参考にしてみてください。
私はこの工程では「設備」と「インテリア」は最上級グレードの費用で見積もってもらいました。恐ろしい金額の見積となりましたが、ここまで積んでおけば後は削るだけ…という作戦で行きました。
そうそう、契約までに住宅ローンの仮審査が通っている必要があります。仮審査が通ってもいないのに契約をさせようとしてくる業者もいるかもしれませんが、その業者(もしくは営業か?)は悪い担当者なので、その方との付き合いはやめた方が良いです。
次回は、契約後から着工までの行程について。
本編の次話は…